天然木は一枚一枚色柄に特有の変化があります。
昨今、主流となっているシート製のフローリング(人工的な工業材料)と大きく異なった点であり、趣のある木材の特徴でもあります。製造工程で極力色合わせするなど工夫していますが、全く同じ木目・色調になることはありません。天然木のため限度があることをご理解ください。
最近ではシート製のフローリング(人工的な工業材料)でも意識的に木目のムラや節を入れている商品もあります。
一般用フローリングに電気カーペットを使用しますと、熱により継ぎ目に極端な隙間や、表面にひび割れ、変色を生じますので使用しないでください。
電気カーペットに対応できる商品もありますので、施工されたフローリングが電気カーペット対応商品かどうかを施工店にご確認ください。
フローリングは、温風ヒーターの吹き出し口周辺で、熱がかかると継ぎ目に隙間や表面にひび割れ、変色を生じます。
温風ヒーターの熱風やストーブの熱が直接フローリングの表面に当たらないようにしてください。
フローリングは水分変化で伸び縮みします。
◆日常生活では下記の点にご注意ください。
エアコンや強制排気型の暖房装置を連続使用する場合は、室内が過乾燥となり、フローリング継ぎ目に隙間や表面にひび割れが生じることがあります。
室内が乾燥状態にあるときに加湿器を使用される場合、室内の湿度が多湿状態になると、フローリング自体が湿気を吸収し、異常な膨張(伸び)が発生します。
フローリングに望ましい室内湿度環境は約45~65%です。
<参考>1%程度の水分変化でフローリング(合板)は約0.02%伸び縮みします。
(含水率が5%変化することで、1.8mあたり1.8mmの変化となります。)
施工では床下地材に固定していますが、使用条件により継ぎ目に大きな隙間が生じることがあります。
重量物を置くことは極力避けましょう。
ピアノや大きな書棚などの重量物を置いた場合、まず床のたわみが発生します。
その後、強度不足から床が抜けるなどの事故が発生する恐れがあります。
根太強度など構造上の問題がありますので、施工店に事前に確認してください。
またピアノを設置する場合は、ピアノの脚の下にインシュレーターなどの緩衝材を敷いてください。
小さい傷ならば、家庭でも目立ちにくくすることは可能です。
傷の箇所にフローリングと同系色の補修用クレヨンを塗り込み、余分な補修用クレヨンを布で拭き取り、ワックスを塗布します。補修用クレヨンは、ホームセンターなどで購入できます。
詳しい補修方法は、補修用具の使用説明書をご覧ください。
テーブルや椅子をひきずりますと表面を傷つけることがあります。
家具の脚元にフローリング傷防止グッズがありますので、そちらをご使用ください。
フローリング傷防止グッズは、ホームセンターなどで購入できます。
キャスター付の椅子などを繰り返し使用しますと、床の表面に傷がついたり、破損します。
ご使用を避けるか、厚手のカーペットを敷いて保護してください。
家具などの移動により、一度傷がつきますと、完全な元通りの修復は困難です。
移動する際は、養生処理をするなどしてフローリングの表面を傷つけないよう、十分に注意してください。
市販の粘着テープは時間の経過とともに粘着力が強くなり、剥がす時などにフローリング表面を傷める原因になりますので使用しないでください。
観葉植物などの鉢には、必ず水受け用の皿などを敷いてください。一定の場所に置いたままにすると、光による焼けや色抜けが起こりますので、時々置く場所を移動してください。
結露など、万一水が床にかかったら、すみやかに拭き取ってください。
フローリングの膨張やパンクの原因にもなります。
ペットの排泄物をそのまま放置しますと、水をこぼした場合以上に変色などでフローリングの美観品質を損なうだけでなく、フローリング自体や床下地材を傷めます。
結露など、万一水が床にかかったら、すみやかに拭き取ってください。
また、ペットの爪でフローリングの表面を傷つけますので、ご注意ください。
クレヨン、マジックなどがフローリング表面に付着した時は、アルコールまたは染み抜き用ベンジンを含ませた布ですみやかに拭き取ってください。
使用溶剤を多く塗布しますと、不具合の原因になりますので、使用量にご注意ください。
フローリング表面に醤油、コーヒー、洗剤、カビ取り剤をこぼしたときには、放置しておきますと変色の恐れがあります。
木目や目地に染み込む前に直ちに固く絞った雑巾で拭き取ってください。
部分補修は可能ですのでハウスメーカーや施工店に問い合わせてください。
木部についた虫害と考えられます。
一般的にフローリングは製造工程で高温高圧処理されるため、虫や卵は死滅します。施工後に、外部から虫が飛来して産卵し、虫喰いが発生する場合があります。
万一発生した場合は専用薬剤を散布・注入するなど、早期対応が必要です。専用薬剤はホームセンターなどでお求めいただけますが、処理専門業者にご相談されることをおすすめいたします。
床暖房使用中の継ぎ目の隙間発生は、床暖房用フローリングといっても、含水率低下によるフローリングの収縮で、隙間が発生することがあります。
床暖房を使用しなくなると、空気中の湿気を吸収してフローリングは伸びて隙間は軽減します。
(1)住宅で、目がチカチカする、喉が痛い、めまいや吐き気、頭痛がする、などの「シックハウス症候群」が問題になっています。
その原因の一部は、建材や家具、日用品などから発散するホルムアルデヒドやトルエン、キシレンなどの揮発性の有機化合物(VOC)と考えられています。「シックハウス症候群」についてはまだ解明されていない部分もありますが、化学物質の濃度の高い空間に長期間暮らしていると健康に有害な影響がでる恐れがあります。
(2)フローリングおよびその他内装建材については、建築基準法の規制によりホルムアルデヒドの発散は制限以下になっています。
この他にも、家具・カーペット・インテリア材などからも、揮発性有機化合物が室内空気中に発散されることもあります。また通常の生活で使用する防虫剤・芳香剤・消臭剤や、ダニ・カビ・ほこり・タバコなど室内空気を汚染するものがあります。
(1)揮発性物質は極めて微量でも臭気を感じることがあります。また機密性の高い住宅や施工直後で機密状態におかれた場合なども臭気を感じることがあります。このような場合は窓を解放するなどして換気を十分おこなってください。
(2)家具・カーペット・インテリア材についても、揮発性有機化合物の発散が少ない商品を選定してください。